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36-4.法輪寺は釈迦三尊像を献納 [36.法隆寺の謎を解く]

法輪寺の創建には、「御井寺縁起」に「聖徳太子の御病気平癒を願って、山背大兄王や由義王等が法輪寺を建立された」と記されている。釈迦三尊像は光背銘によると、「聖徳太子の病気平癒を願い、太子の王子等の発願により、癸未(623年)に釈迦三尊像が止利仏師により造られた。」とある。御井寺縁起と釈迦三尊像光背銘からすると、寺と仏像を造ることを、太子の長子山背大兄王やその子の由義王が、発願したのであろう。法輪寺に釈迦三尊像は安置されていたと考える。 

D7釈迦三尊.jpg法輪寺の創建は630年から640年頃と考えられるが、釈迦三尊像は623年には造られている。法輪寺が完成するまで、釈迦三尊像は何処に安置されていたのであろうか。聖徳太子が亡くなった後、山背大兄王は斑鳩宮に住んでいた。この斑鳩宮は桧皮葺だったと思われるが、斑鳩宮跡の発掘調査から、忍冬文で装飾された6弁連華文軒丸瓦が出土している。この瓦は斑鳩宮跡でのみ出土しており、『法隆寺の至宝 瓦』には、小仏堂に使用されていたのであろうとしている。釈迦三尊像は斑鳩宮の小仏堂に安置され、法輪寺の完成に伴い移されたと考える。釈迦三尊像は法輪寺にあったものが、法隆寺再建の際に献納され、その見返りとして、法輪寺中の再建を得たと考える。

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