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C-1.新型コロナの動向は予測できる [番外:新型コロナ感染指数で解く]

  はこれまで古代史の色々なテーマについて挑戦し、新たな発見をしてきました。その根本は、多くのデータを解析することにより真実を見つけ出すことでした。今回、新型コロナウイルスの新規感染者数の動向を読み解くことに挑戦し、実効再生産数()に変わる新たな指標、感染指数(RxP:アール バイ ピー)を見つけ出すことが出来ました。

C-0.P・R・RxP.png図C-0を見てください。黒線は全国の新規感染者数を指数(P:Log10(人数/10))で表したものです。緑線が全国の実効再生産数(R)です。黒線と緑線は長いスパンでみると傾向は似ていますが、短いスパンでは全く異なっています。グラフで見ると実効再生産数の緑線は、新規感染者数の黒線の傾斜の変化(前週と前々週の比較)を表したものになっています。3/23~4/4にかけて実効再生産数の緑線が大きく上昇しているのは、3/12~3/22までほぼ横ばいだった新規感染者数の黒線が、3/23を境に立ち上がったからです。4/5~4/15にかけては、黒線が上昇しているにもかかわらず、緑線が下降しているのは、黒線の上昇の傾斜が前週より緩やかになったからです。

 

実効再生産数(再生産数)は1人の感染者が何人にうつすかを示す指標で、再生産数が1を超えると流行は拡大することを示し、逆に1を下回ると流行は終息に向かうことを示しているといわれています。全国の新規感染者が4月の中旬に約10日間(4/12~4/22)に渡って毎日500人前後出ていた頃は、非常に不安な思いでした。そのピークが終わる4/23頃に、まだ約500人の新規感染者が出ているときに、再生産数(R)が1になり、「爆発的感染の心配はなくなりました。安心してください。」 と言われても、安心は出来なかったでしょう。再生産数を指標に新型ウイルスの動向を語られても、我々の心理とは合わない面があるのです。再生産数(R)は細菌やウイルスの増殖には最適解でしょうが、人間社会での感染者の増減には少しズレがあるように感じました。

 

 

そこで私は、再生産数Rと新規感染者数P(P=Log10(人数/10))を掛け合わせた感染指数RxPを思いつきました。新規感染者の増減がない日が続くと、1百人/日が続いても、1千人/日が続いても、1万人/日が続いても、再生産数は何れもR=1となります。しかし、感染指数RxPでみると、1百人/日はRxP=1、1千人/日はRxP=2、1万人/日はRxP=3となります。RxPが1を下回れば安心ですと言えるのです。その他に、感染指数(ピンク線)RxPの特徴は、Pが1以下ではRxPはRの下になり、Pが1以上ではRxPはRの上になる。Rが減少してもPが増加しているかぎりRxPは大きく減少しないことにあります。感染指数(RxP:アール バイ ピー)は、実効再生産数と感染者数の両者を包含し、実効再生産数Rより危険ゾーンと安全ゾーンを実態に即して明確に分けることができ、言い訳することなく一目で分かる指標で、我々の不安感・安心感にそっていると思っています。

 

 

図C-1は全国の新型コロナウイルスの新規感染者の推移から作成した感染指数(RxP)の推移です。新規感染者のデータは、NHK NEWS WEB の特設サイト「新型コロナウイルス」の「データで見る」から集計しています。RxPには二つの曲線が現れていますが、赤は感染指数(RxP)の7日間の移動平均でセブンと呼び、警告・自粛・解除予告などの声明を発するために使う曲線です。青は感染指数(RxP)の21日間の移動平均でトゥエンティワンと呼び、緊急事態宣言の発令や解除の行動を起こすために使う曲線です。横の点線が目標線で、これ以下が安全ゾーンとなります。目標値は新規感染者数P(P=Log10(人数/10))の値で表わします。日本全体の目標値は、新規感染者数が100人のP=1.0ではないかと思っています。図C-1で具体的に説明したいと思います。なお、現実にどうであったかは青字で記しています。

 C-1.日本RxP曲線.png

1)もしも私が、総理大臣だったら!

①3月12日。感染指数(RxP)に従えば、セブンが1を越えたので、非常事態宣言を発令しなければならない状況が近づいていると警告を発します。

 

3月19日、新型コロナ対策専門家会議は現状の状況分析を行い、日本国内の感染状況は、引き続き持ちこたえているが、一部の地域では感染拡大が見られる。感染源が分からない患者数が継続的に増加すると、爆発的な感染拡大につながりかねないと発表した。

 

②3月21日。セブンが1を下回ったので、ひとまずパンデミックは回避できました。しかし、トゥエンティワンが1に接近しているので安心は出来ないと自粛を継続するよう声明を出します。

 

③3月29日。セブンとトゥエンティワンが同時に1を越えたので、予告することなく緊急事態宣言を3月30日に発令します。政府より8日間早く緊急事態宣言を出しています。

 

4月7日、安倍首相は新型コロナ対策本部で、東京など7都府県を対象に、法律に基づく緊急事態宣言を発令した。期間は4月7日から連休明けの5月6日までの1ヶ月間。人と人との接触機会を最低7割、極力8割の削減を目指し、外出自粛を国民にお願いした。そして、4月16日には、緊急事態宣言の適用地域が全国に拡大された。

 

5月1日、新型コロナの対策を検討する専門家会議が、今後の感染抑制に向けた提言を示した。新規陽性者数は、4月10日前後は700人近くだったが、直近では200人程度に留まる日も増えてきた。オーバーシュート(爆発的な患者急増)を逃れ、新規感染者数は減少に転じているとして、外出自粛等は一定の成果を強調した。しかし、発症者数の急増のスピードに比べれば、減少のスピードは緩やかで、大都市圏からの人の移動により、地方に感染が拡大したと分析している。この感染症への対応は「長丁場」を覚悟すべきだと訴え、感染防止のための「新しい生活様式」を定着させるよう促している。

 

④5月3日。セブンが1を下回っています。トゥエンティワンが1を下回ると緊急事態宣言を解除できますが、その日の予測が⑤の5月11日(緑線で囲まれたセブンをコピーしてトゥエンティワンに貼り付ける)と出ました。そこで、5月11日から1週間、トゥエンティワンが1を越えなければ(言いかえれば、新規感染者の7日移動平均が100人以下であれば)、5月17日に緊急事態宣言を解除する見通しであるとの声明が出せます。

*5月3日に、5月11日のRxP値は1であると予測しました。11日の実際のRxP値は1.03、12日は0.96で、予測はピッタリ当たっています。

 

5月4日、安倍総理は緊急事態措置の実施期間を5月31日まで延長することを宣言した。実施区域は全都道府県で、現在の枠組みに変更はないそうだ。ただし、10日後の5月14日を目途に、専門家にその時点での状況を改めて評価をしていただくと述べている。

 

感染指数(RxP)の推移は、政府の専門家会議の提言に、そのスピードと正確性において、優るとも劣らない指針を与えています。数感染指(RxP)の目標値は、国や都市の人口や医療体制によって決まる数値だと思っています。私は、東京は0.(R:1以下、MA:40人以下)、大阪は0.(R:1以下、MA20人以下)が適当でないかと考えています。目標値が決まれば、いつ何をすれば良いかの指針が得られます。

 C-2.東京の感染指数.png

2)もしも私が、東京都知事だったら!

-1が東京の感染指数(RxP)です.3月20日から22日の3連休の前に、東京都の小池知事は何の警告もしなかった、それが後の新型コロナの感染拡大に繋がったという批判をしたマスコミがありました。C-1をみると3連休の後からセブンとトゥエンティワンが立ち上がっており、そうであったとは思えますが、感染指数からみても3連休の前に警告は出せません。PCR検査が少なく、陽性者の発見が少なかったのが原因だと思います。

 

3月25日、小池都知事は緊急記者会見を開いて、このまま何もしなければロックダウン(都市封鎖)を招いてしまう。今の状況は感染爆発の重大局面であるとの認識を示し、3つの密を避けるような行動、週末(3月28日、29日)の不要不急の外出の自粛を要請した。

 

感染指数の推移を基にすれば、東京都の緊急事態の入口については、①3月27日に緊急事態宣言(権限があれば)が近いとの声明を出し、②3月30日に緊急事態宣言の実行を果すことになります。全国より1日遅れということになります。3月25日の小池知事の声明は、感染指数に比べて2日早く、ロックダウンという言葉を使って危機感を煽った点は評価できまが、しかし、その後47日に政府が緊急事態宣言を出すまでに、4回の記者会見を行っていますが、事態は深刻であるにも関わらず、3密を避ける行動、終末の外出自粛、夜間の外出自粛の要請をしただけです。いみじくも、小池知事は“中間管理職である”とおっしゃっていますが、具体的な行動を起したくても、起せなかったのかも知れません。小池知事は4月7日からの政府の緊急事態宣言に従ったわけですから、感染指数に基づいた発令は東京都より1週間早いことになります。

 

5月8日、小池知事は新型コロナの感染状況について「依然として予断は許さない」と述べ、外出自粛や休業要請の解除や緩和に向けた「出口戦略」については時期尚早との見方を示している。

 

感染指数の推移を基にすれば、東京都の緊急事態の出口については、③5月12日に緊急事態宣言の解除(権限があれば)が近いとの声明を出し、④5月20日から1週間、新規感染者が7日の移動平均で40人を下回れば、5月27日に解除すると声明を出すことが出来ます。これからすると、5月8日の小池知事の見解は正しい判断だと言えます。問題は出口をいつ、どんな指標で判断するかと言うことだと思います。

 

3)もしも私が、大阪府知事だったら!

19日、大阪府の吉村知事は新型コロナの急激な感染拡大を防ぐため、20~22日の3連休に大阪と兵庫間の不要不急の往来は控えてほしいと呼びかけた。この声明の発端は、18日に厚生省の職員が16日付けの文章を持ってきて、「(両府県の)全域で見えないクラスター連鎖が増加しつつあり、感染の急激な増加が始まっていると考えられる」と現状分析し、28日から4月3日までの間に、両府県の患者数が3374人、うち重篤者は227人に達する」との試算を示したからだ。

 

C-3.大阪の感染指数.png-3の大阪の感染指数(RxP)の推移では、①が3月9日で、②が3月14日です。厚生省は①から②の間の新規感染者の動向をみて、このままだと大阪が危ないと文章を持って吉村知事に会いにきたと推察します。感染指数の推移を基にすれば、①3月9日にセブンガが目標の0.3を越えると、非常事態宣言を発令しなければならない状況が近づいていると警告を発します。厚生省の動きよりも1週間早い警告です。②3月14日にトゥエンティワン0.3を越えると、非常事態の行動を起すことになります。大阪府より5日間早い行動です。その行動(規制)の強弱は判断基準が必要と思いますが、今回はセブンが直ぐに下降局面になっているので、トゥエンティワンの爆発的上昇は起らないと推測できます。

 

③3月23日でセブンが目標値を下回りますが、トゥエンティワンが目標値よりも上にあるので、自粛は引き続きお願いすることになります。④4月1日でセブンが目標値を越え、トゥエンティワンも目標値よりも上にあるので、非常事態宣言を発令し、規制を強化しなければなりません。 

 

大阪府の緊急事態の出口については、⑤5月4日に緊急事態宣言の解除(権限があれば)が近いとの声明を出し、⑥5月12日から1週間、新規感染者が7日の移動平均で20人を下回れば、5月19日に解除すると声明を出すことが出来ます。

 

5月5日、大阪府の吉村知事は政府の緊急事態宣言の延長を受け、外出自粛や休業要請を今月31日まで延長することを決定した。しかし、大阪府独自の基準「大阪モデル」に基づいて、今月15日以降、段階的に解除していくと発表した。

   新規感染経路不明者が10人未満

   陽性者率7%未満

   重症患者の受け入れ病床の使用率60%未満

 

大阪府の吉村知事は出口戦略において、政府よりも早く具体的な数値と日程を提示し、称賛を浴びておられます。感染指数の推移を基にした出口の時期の予測は、その速さと正確性においては優るとも劣っていません。感染指数が新型コロナの動向を予測(セブンの挙動でトゥエンティワンを予測)できるのは、移動平均の時間差を利用しているためです。このあたりのことは、明日お話いたします。

 

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新型コロナウイルスの話は、本日から4日間連続して投稿する予定です。明日の表題は「新型コロナを解く:実効再生産数Rには欠陥がある」で、感染指数(RxP)の内容を掲載いたします。本日掲載する予定でありました「68-5.AIによる高坏の型式判定」は、来週の金曜日(5月22日)に投稿の予定です。

 

なお、新型コロナの関係で私のブログに始めて訪問していただいた方々、是非ブログの古代史の記事もお読み下さい。とは言っても、記事は膨大でありますので、ページの左側にあるマイカテゴリーの下部に「スライド:倭国の誕生と変遷」という表題があります。プロジェクタのスライド形式にまとめておりますので、読み易いと思います。

 

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