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67-1.全国の前方後円(方)墳は6305基 [67.古墳時代は前方後円墳の時代]

古墳時代は前方後円墳が造られた時代と定義されており、その総数は約5200基ともいわれている。ウエブサイトの「遺跡ウォーカー」には、約10万基の古墳の情報が収められているが、その中から全ての前方後円()墳の遺構・遺物の情報を抽出することを試みた。抽出できた前方後円墳は5802基、前方後方墳503基、総計6305基であり、一般的にいわれていた5200基を上まわる数であった。都道府県別にみると、最も多かったのは千葉県の793基、そして茨城県・群馬県・栃木県と続き、岡山県346基、奈良県344基となる。(今後“前方後円墳”の言葉には“前方後方墳”を含む)

 

Z296.前方後円墳の分布.png前方後円墳が存在していない地域は、北海道・沖縄県と青森県・秋田県で、岩手県は1基、高知県は2基である。青森県・秋田県・岩手県の北東北は大和王権と敵対した蝦夷の支配地である。最北端の前方後円墳は岩手県奥州市胆沢区にある墳長46mの角塚古墳で、円筒埴輪(Ⅴ式?)、器財埴輪、動物埴輪、人物埴輪が出土している。この地は平安時代の802年に、征夷大将軍の坂上田村麻呂が蝦夷征伐で胆沢城を築いている。一方、関西では高知県の前方後円墳が二基と少なく、徳島県南部の太平洋側には皆無で、熊野灘沿岸地方の熊野の地には那須勝浦町に1基あるのみである。大和王権にとって太平洋沿岸地方は隔絶した地であったのであろう。因みに、最南端の前方後円墳は鹿児島県の大隅半島の肝付町の塚崎古墳群にある花牟礼古墳(墳長67m)である。塚崎古墳群には5基の前方後円墳がある。なお、薩摩半島には前方後円墳は存在していない。


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