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43-3.須恵器の併行期は年代が確定 [43.古墳年代の確定と古墳時代の解明]

K52古墳年代.png年代が400年前後と確定された古墳の消滅する要素は「円筒埴輪Ⅲ式」と「三角縁神獣鏡」「石製腕飾品」「合子・琴柱形石製品」「筒型銅器」であり、新たに登場する要素が「鋲留短甲」「短甲」「馬具」である。宮崎の下那珂馬場古墳、兵庫の行者塚古墳、奈良の島の山古墳、京都の久津川車塚古墳がこれらにあたる。新たに登場する要素に須恵器がないのは窯を作る等のタイムラグがあるためかも知れない。新たに登場する要素が「家形石棺」であるのが岡山の鶴山丸山古墳、福井の龍ヶ岡古墳。「馬形・人物埴輪」が大阪の古市墓山古墳である。全国第4位の規模である岡山の造山古墳は「円筒埴輪Ⅲ式」と「円筒埴輪Ⅳ式」が共存していることで年代が確定した。

 

年代が470年前後と確定された古墳の消滅する要素は「円筒埴輪Ⅳ式」、新たに登場する要素が「横穴式石室」「円筒埴輪Ⅴ式」であり、熊本の国越古墳、愛媛の三島神社古墳、京都の山田桜谷1号墳・宇治二子塚古墳がこれにあたる。新たに登場する要素が「須恵器TK23・TK47」の場合は、岡山の朱千駄古墳、兵庫の中垣内天神山1号墳、大阪の墓谷2号墳、奈良の四条古墳がある。古墳の消滅する要素が「長方/三角/横矧板革綴短甲」「鋲留短甲」の場合も、新たに登場する要素は「横穴式石室」「円筒埴輪Ⅴ式」で、熊本の江田船山古墳、福岡のセスドノ古墳・小田茶臼塚古墳、愛知の二子山古墳、茨城の三昧塚古墳、群馬の若田大塚古墳である。

 

K54併行期須恵器.png年代幅が10年以内の71基の古墳の内、33基は二つの型式の須恵器(TK23/TK47は同一時期として除く)が出土している古墳であった。考古学では二つの型式が共存する場合を「併行期」と呼んでいる。年代決定のシステムでは、この「併行期」の期間を10年(±5年)と定めて年代を決定している。TK73/TK216は420年、TK208/TK23は460年、TK47/MT15は500年、MT15/TK10は520年、TK10/TK43は
540年である。表54にそれらの古墳を示す。


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コメント 1

児島宮考古学研究室

須恵器は何の為に作られたのか?について
須恵器は、華夏人の、儀式に用いられた用具です。
天円地方ともいい、宇宙、天は丸く前方といい、地球を長方形と言い、表しでいます。
ここで華夏人と日本人の関係という始まり、時期は漢の武帝から、倒された、百越?福建省武夷宮の発掘と、鉄器や、さまざまな、ものが、須恵器時代、のヘラ書き数字、で、時期を確認できます。

研究の為に、なれば、幸いです。
by 児島宮考古学研究室 (2015-04-21 07:51) 

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