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42-5.編年表をコード化 [42.古墳時代の編年に挑戦]

                                      K46編年表.jpg                   古墳時代の編年を決める要素として、古墳の形態は帆立形古墳(1)・造り出し(2)の2要素、埋葬施設は九州系横穴石室(3)・横穴式石室(4)・粘土槨(5)の3要素、埋葬石棺は組立式石棺(6)・長持形石棺(7)・刳抜式石棺(8)・家形石棺(9)の4要素、円筒埴輪(10)とその型式のⅠ式(11)・Ⅱ式(12)・Ⅲ式(13)・Ⅱ~Ⅲ式(14)・Ⅳ式(15)・Ⅴ式(16)で7要素、形象埴輪(17)と人物馬形埴輪(18)の2要素、副葬品として三角縁神獣鏡(19)・石製腕飾(20)・合子/琴柱形石製品(21)・筒形銅器(22)・巴形銅器(23)・小札革綴冑(24)・竪矧/方形板革綴短甲(25)・長方/三角/横矧板革綴短甲(26)・鋲留短甲(27)・挂甲(28)・馬具(29)の11要素、須恵器(30)とその型式のTG232(31)・TK73(32)・TK216(33)・TK208(34)・TK23(35)・TK47(36)・MT10(37)・TK15(38)・TK43以後(39)で10要素、合計39要素で編年表46を作成した。

理工学系の実験において、ある桁(例えば0.1)の精度を得ようとすると、その測定はその一桁下(例えば0.01)で行わなければならない。考古学において実年代の表記は、O世紀前葉・中葉・後葉と33年の単位で表されることが多い。これらの精度の年代を得るためには、編年表は10年単位で作られなければならない。10年単位の表記は誤差を含むかも知れないが、古墳の実年代の決定に有効であり、また編年表の矛盾点が現れ、より精度の高い編年表を作成することが出来ると考える。


K47年代決定.jpg編年表は個々の古墳の年代決定に役に立ってこそ、その真価が発揮される。編年を決めた39要素について、個々の古墳で39要素の有無を調べれば、その古墳の年代が決定出来る。京都の妙見山古墳は、組立式石棺
(6)円筒埴輪(10)Ⅰ式(11)三角縁神獣鏡(19)筒形銅器(22)が該当する。表47に示すように、妙見山古墳の年代は210年~220年に比定出来た。奈良の巣山古墳は、造り出し(2)円筒埴輪(10)Ⅱ式(12)・形象埴輪(17)石製腕飾(20)で360年~390年に比定出来た。大阪の墓山古墳は、造り出し(2)長持形石棺(7)・円筒埴輪(10)Ⅲ式(13) ・形象埴輪(17)・人物馬形埴輪(18)で、400年で要素が接触している。このような場合、私は395年~405年としている。私は全ての古墳の年代を決めたいと思ったが、この方法では時間が掛かって出来そうもないと思えた。

K48コード編年表.jpgデータベース化している1739基の古墳について、39要素の有無を39桁にコード化した。編年を決める39要素が一つでも有る古墳は1265基であった。古墳をコード化することにより、二つの要素(例えば家形石棺と石製腕飾)を共伴する古墳をすぐさま検索出来ようになった。そして表46の編年表を10年単位で39桁にコード化にした“コード編年表”表48を作った。「0」は要素無し、「1」が要素有りである。そして、コード編年表と古墳のコードから、パソコンで瞬時に年代が決められるソフトを作り上げた。


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