25-2.葉緑体DNAも進化している [25.インディカの起源を探る]
葉緑体のDNAは、母親のみの遺伝子を受け継いでいるので、遺伝子は変わらないと考えられていた。2004年にミトコンドリアゲノムが解読され、その働きが解明出来るようになり、図B73に示すように、葉緑体からDNAの断片(塩基)が欠落し、ミミトコンドリアを通じて核に、あるいは葉緑体から直接核に、塩基が移動していることが分かってきた。図は「ミトコンドリアゲノム再編成に関する研究」門脇幸一(NIS)、2004年を引用した。葉緑体のDNAは、母系の先祖と違って来ることも在りうるのだ。
進化が進むと多様性が進むというのが、進化の原則である。それならば、葉緑体DNAにおいても、先祖はより集約された形であったと私は考える。PS-IDにおいて、ジャポニカとルフィポゴンの先祖、インディカとニヴァラルの先祖の細胞質型は、次に示すようにそれぞれ一つの型式であったと考える。
ジャポニカとルフィポゴンの先祖の葉緑体DNAの細胞質型式は「7C7A」である。
7C7A;TAACCCCCCCAAAAAAAGTA
インディカとニヴァラの先祖の細胞質は「9C8A」である。
9C8A;TAACCCCCCCCCAAAAAAAAGTA
これらから「C」、または「A」の塩基が欠落したと考えると、ジャポニカとルフィポゴンの「6C7A・7C6A」が生れ、インディカの「9C7A・8C8A・7C7A」も、ニヴァラの「9C7A・7C7A・6C8A」も生れて来る。
2008年にタイのMahasarakham大学が、タイの栽培イネの在来種74種について、PS-ID領域における細胞質型の分析を行っている。この74種の中に、ORF100領域の欠失がない、正常のジャポニカに「7C7A」が4品種、ORF100領域に欠失のある、正常のインディカに「9C8A」が1品種あるのを見つけた。これらより、栽培イネの先祖が野生イネならば、その先祖の葉緑体DNAの細胞質型は、「7C7A」のルフィポゴンと、「9C8A」のニヴァラが存在していたと私は推察する。
進化が進むと多様性が進むというのが、進化の原則である。それならば、葉緑体DNAにおいても、先祖はより集約された形であったと私は考える。PS-IDにおいて、ジャポニカとルフィポゴンの先祖、インディカとニヴァラルの先祖の細胞質型は、次に示すようにそれぞれ一つの型式であったと考える。
ジャポニカとルフィポゴンの先祖の葉緑体DNAの細胞質型式は「7C7A」である。
7C7A;TAACCCCCCCAAAAAAAGTA
インディカとニヴァラの先祖の細胞質は「9C8A」である。
9C8A;TAACCCCCCCCCAAAAAAAAGTA
これらから「C」、または「A」の塩基が欠落したと考えると、ジャポニカとルフィポゴンの「6C7A・7C6A」が生れ、インディカの「9C7A・8C8A・7C7A」も、ニヴァラの「9C7A・7C7A・6C8A」も生れて来る。
2008年にタイのMahasarakham大学が、タイの栽培イネの在来種74種について、PS-ID領域における細胞質型の分析を行っている。この74種の中に、ORF100領域の欠失がない、正常のジャポニカに「7C7A」が4品種、ORF100領域に欠失のある、正常のインディカに「9C8A」が1品種あるのを見つけた。これらより、栽培イネの先祖が野生イネならば、その先祖の葉緑体DNAの細胞質型は、「7C7A」のルフィポゴンと、「9C8A」のニヴァラが存在していたと私は推察する。
2012-02-03 00:00
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