23-4.イネの起源の解明に挑戦 [23.稲の起源はスンダランド]
図B45は私が見出したイネの系統図で、Waxy遺伝子について、インディカ・熱帯ジャポニカ・温帯ジャポニカの3品種と、モチ・ウルチの2形質に分類している。英字はイントロンの先頭の塩基の種類を表わしている。カツコ付きの英文字は、Waxy遺伝子タイプを表わしている。
表B46に「Waxy(粘性)遺伝子の塩基配列」を示す。遺伝子タイプ「F」の塩基配列が一番上の列に書いてある。Fタイプと同じ塩基であれば「*」である。「-」は塩基がないことを示す。第1イントロンの先頭(1600番地、黄色)が、コメの粘性を大きく左右する塩基である。なお、コメの粘性に関わる塩基は、この塩基以外にWaxy遺伝子の第6エクソン等も関係しているが、第1イントロンの先頭が一番大きな効果があるそうだ。
イネの起源は熱帯ジャポニカのウルチG(F)であると考える。これは、NIASの考え(qSW5 Wx qSH1)と同じである。熱帯ジャポニカがどのようして生れたかについては別途説明する。熱帯ジャポニカのウルチG(F)の1600番地の塩基が、突然変異でGからTに一文字変わっただけで、熱帯ジャポニカのモチT(G)が生れている。
熱帯ジャポニカのウルチG(F)が突然変異を起こし、温帯ジャポニカのウルチG(P)が生れる。この突然変異はWaxy遺伝子以外の遺伝子で起こっている。このG(P)を母親として、熱帯ジャポニカのモチT(G)を父親(花粉)として交配が起こり、温帯ジャポニカのモチT(G)が生れる。
この温帯ジャポニカのモチT(G)がウルチのT(G)に変化するのは、Waxy遺伝子の第1イントロンとは違う場所の突然変異であろう。粘性に一番関わりのある塩基がモチと同じだから、日本人が食する温帯ジャポニカのウルチ米は、モチ米ほどではないが、もちもち感がするのである。温帯ジャポニカのウルチT(G)の10
番地の塩基が、突然変異でG→Aに変わり、ウルチ
T(M)が生れている。この品種の米がコシヒカリ
に代表される日本の米(qsw5 wx qsh1)であろう。
熱帯ジャポニカのウルチG(F)から、インディカのウルチG(F)が生れたと考える。世界のイネの研究者で、インディカの起源ついて明解な答えを見つけ学者はいない。インディカのウルチG(F)がどうして生れたかについては別途説明するとして、ここではインディカのウルチG(F)が生れた後を説明する。このG(F)を母親として、熱帯ジャポニカのモチT(G)を父親(花粉)として交配し、インディカのモチT(G)が生れる。
このインディカのモチT(G)が突然変異して、もしくは多種の野生イネと交配して生れたのが、インディカの変種T(R)である。インディカのT(R)は、モチもウルチもあり、両者の中間と言える。表B46の(R:ブルー)欄を見て頂くと、T(R)の多くの番地の塩基が変化しており、インディカの主なる品種(A,B)はこの塩基を持っている。インディカのモチ・ウルチT(R)とウルチG(F)の交配が起こり、インディカのウルチG(A)とG(B)が生れている。
表B46に「Waxy(粘性)遺伝子の塩基配列」を示す。遺伝子タイプ「F」の塩基配列が一番上の列に書いてある。Fタイプと同じ塩基であれば「*」である。「-」は塩基がないことを示す。第1イントロンの先頭(1600番地、黄色)が、コメの粘性を大きく左右する塩基である。なお、コメの粘性に関わる塩基は、この塩基以外にWaxy遺伝子の第6エクソン等も関係しているが、第1イントロンの先頭が一番大きな効果があるそうだ。
イネの起源は熱帯ジャポニカのウルチG(F)であると考える。これは、NIASの考え(qSW5 Wx qSH1)と同じである。熱帯ジャポニカがどのようして生れたかについては別途説明する。熱帯ジャポニカのウルチG(F)の1600番地の塩基が、突然変異でGからTに一文字変わっただけで、熱帯ジャポニカのモチT(G)が生れている。
熱帯ジャポニカのウルチG(F)が突然変異を起こし、温帯ジャポニカのウルチG(P)が生れる。この突然変異はWaxy遺伝子以外の遺伝子で起こっている。このG(P)を母親として、熱帯ジャポニカのモチT(G)を父親(花粉)として交配が起こり、温帯ジャポニカのモチT(G)が生れる。
この温帯ジャポニカのモチT(G)がウルチのT(G)に変化するのは、Waxy遺伝子の第1イントロンとは違う場所の突然変異であろう。粘性に一番関わりのある塩基がモチと同じだから、日本人が食する温帯ジャポニカのウルチ米は、モチ米ほどではないが、もちもち感がするのである。温帯ジャポニカのウルチT(G)の10
番地の塩基が、突然変異でG→Aに変わり、ウルチ
T(M)が生れている。この品種の米がコシヒカリ
に代表される日本の米(qsw5 wx qsh1)であろう。
熱帯ジャポニカのウルチG(F)から、インディカのウルチG(F)が生れたと考える。世界のイネの研究者で、インディカの起源ついて明解な答えを見つけ学者はいない。インディカのウルチG(F)がどうして生れたかについては別途説明するとして、ここではインディカのウルチG(F)が生れた後を説明する。このG(F)を母親として、熱帯ジャポニカのモチT(G)を父親(花粉)として交配し、インディカのモチT(G)が生れる。
このインディカのモチT(G)が突然変異して、もしくは多種の野生イネと交配して生れたのが、インディカの変種T(R)である。インディカのT(R)は、モチもウルチもあり、両者の中間と言える。表B46の(R:ブルー)欄を見て頂くと、T(R)の多くの番地の塩基が変化しており、インディカの主なる品種(A,B)はこの塩基を持っている。インディカのモチ・ウルチT(R)とウルチG(F)の交配が起こり、インディカのウルチG(A)とG(B)が生れている。
2012-01-09 00:00
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