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22-7.縄文稲作は熱帯ジャポニカ [22.縄文稲作は存在したか]

縄文時代(縄文後期以前)に栽培されたイネの品種は、熱帯ジャポニカであったと言われている。縄文稲作の存在を証明したのが、プラントオパール分析であった以上、熱帯ジャポニカと比定したのは、プラントオパール分析であったのであろう。 
B30P・O形状.jpg
藤原宏志氏・佐藤洋一郎氏等は、1990年に「イネの
indica および japonica の機動細胞にみられるケイ酸体の形状・・」という論文を出し、図30に示すプラントオパールの形状(縦長a+b・横長c・厚みd・尖り具合b/a)を指数化(Z1)することによって、ジャポニカとインデアカを判別することが出来ることを示してる。 



B31PO形状指数.jpg実験はアジア各地の栽培イネ96品種を用いて行われ,図31にその結果を示す。縦軸のZ
2は、プラントオパールの形状とは関係のない、ジャポニカとインデアカの品種を判別(フェノール反応、塩素酸カリ感受性、籾の稃毛の長さ)した指数。インディカ品種は、丸く、薄く、小型のα型ケイ酸体側に、ジャポニカ品種は、尖った、厚い、大型のβ型ケイ酸体側にある。 

図31のジャポニカ品種には、温帯ジャポニカと熱帯ジャポニカが混在しているが、それらを区別することはできなかったので、プラントオパールの形状(縦長
a+b・厚みd・尖り具合b/a)を、統計手法(乖離係数)で判別している。その結果は「乖離係数を用いると、熱帯型japonicaと温帯型japonicaは、典型的なものについてはある程度正しく区別することが出来る。しかしその信頼度は indica japonica の判別に比べるとかなり低いと考えられる。」と記載している。 

縄文後期以前の遺跡から出土した、稲作の証拠品の多くがプラントオパールである。プラントオパール分析からは、縄文稲作の栽培イネはジャポニカ(温帯ジャポニカor熱帯ジャポニカ)と言えても、熱帯ジャポニカとは決めつけられないのではないかと疑問を持った。

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