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20-8.三角縁神獣鏡の鉛は将軍鉱山 [20.青銅器の鉛同位体比の秘密]

B18三角縁同位体.jpg魏紀年銘鏡9面と三角縁神獣鏡68面の鉛同位体比を図B18にプロットした。なお、「-7.仿製三角縁神獣鏡の見分け方」で示した「舶載→仿製鏡」と判定した獣紋帯三神三獣鏡で、同笵番号(114、115、117、118)のものは省いている。また、異常値を示す2面も省いた。 魏紀年銘鏡と三角縁神獣鏡は同じ直線帯にある。この直線帯の端にある鉱山を魏の領域・朝鮮半島・日本の鉱山で探した。適合する鉱山は韓国慶尚北道奉化郡の将軍鉱山であった。将軍鉱山の鉱石3点の鉛同位体比が測定されているが、魏紀年銘鏡が作る直線と全く一致している。 

カテゴリー「10.三角縁神獣鏡の故郷は莱州」で述べたように、三角縁神獣鏡は中国の山東省の莱州市の近くにあった東莱山の尚方で作られたと考えている。魏の国は青銅器の原料である錫・鉛には飢えていたので、鉛を朝鮮半島に求めた。三角縁神獣鏡の鉛の産地、将軍鉱山は南漢江の源流付近にある。将軍鉱山の鉱脈から出た方鉛鉱が、南漢江の川筋に滞留していて、それを採取したものと思われる。
 
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