20-7.青銅器の型式と編年 [20.青銅器の鉛同位体比の秘密]
瀬戸内地方には、他の地域に見られない型式の青銅器が分布している。それらは、平型剣(Ⅰ式とⅡ式)であり、大阪湾形(近畿形)戈である。これらの鉛同位体比を図B16に示す。図から明らかなように、平型剣Ⅰ式・平型剣Ⅱ式と近畿形(大阪湾形)戈は、いずれも朝鮮系青銅器と同じ、山東半島の香奇鉱山の鉛を使用している。
(図をクリックすると大きくなります)
青銅武器研究の第一人者であられる岩永省三氏の型式分類と編年を参考にして、鉛の産地を主眼として、図B17に私なりの青銅器の編年を行ってみた。岩永省三氏の編年と、平型Ⅱ式の扱いが違っている。多分それは、鉛同位体比分布図において、領域Aに入った朝鮮系青銅器についての見解の相違に端を発していると思う。
2011-10-25 00:00
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